新宿区在住30代年子のワーキングマザーが人生の新しい幸せを模索するブログ

2018年秋に出産し、現在育休中です。幸せ、食、仕事、婚活、子育て、ライフスタイル、自己重要感など、試行錯誤しながら人生の幸せを追求するブログです。

アラサースパルタ婚活回想記シリーズ7ー<赤字で分析・解説編>『地雷婚活分析シリーズ(2:38歳、帰国子女、かなり恰幅のよい大きな商社マン)』

振り返る、あれが私の地雷だった婚活分析シリーズ:

『2:38歳、帰国子女、かなり恰幅のよい大きな商社マン』(分類表の間違いなくAタイプ・ただし誠実さもあり)

前回のなが~い記事にお付き合いいただいた方、本当にありがとうございます。

今日は、赤字で分析・解説編です。文章を追加するため、また長くなります、あらかじめご了承くださいませ!

 

彼と出会ったのは、婚活戦闘力ほぼゼロの私。見かけの印象、人当たりのよい印象だけで生きてきて、見た目で気に入ってもらえて、でもその後男性を喜ばせるコミュニケーション力がなくて相手の気持ちを冷めさせて。

そんなことを繰り返して学習しなかった私。

 

婚活戦闘力がほぼ満点となった婚活戦国時代の後半に彼と初めて会っていたら、きっと赤字のように考え、行動が出来ていただろう。

最終の結果は、「ふたりは真剣交際、成婚に進まなかった」ということになるだろうが、「仮交際の過程」は違うものになっていただだろう。

 

【分析・解説のスタンス】

彼のような「自分に自信があるハイスペックのオレ様」に初対面で好かれた場合、その後の婚活の進め方は婚活戦闘力が高レベルであれば、本来とても楽である。気持ちとしては、「自分は下手(したて)にでず、上」にいてよい。その方が、こうした相手も求めている。こうした男性は「女性が下手(したて)に出」たら、一気に冷めてしまう。追いかける、自分の力で手に入れることが好きだからだ。

(※婚活戦闘力が高レベルでも、初対面で好かれなければ、まずその次につなげるのは結構難しい。戦闘力レベルが低く、初対面で好かれなければ絶望的。私は戦闘力レベルが低かったが好かれたため、ぐだぐだな婚活をしてしまったのだ。

彼らに群がる女性は本当に沢山いる。婚活市場において。だから、ちょっとのミスが仇となる。本当に彼らと結婚したいと思うのならば、婚活戦闘力を完璧に高次元にし、容姿・清潔感も最強にならなくてはいけない。それくらい大変なのだ。)

 

ただし、婚活をしている立場として、気持ちとしては「上」でいても、態度・言動は高飛車になってはいけない。可愛く「上」でいることが大切なのだ。

 

 

婚活の3つの力(コミュニケーション力、容姿・清潔感、相手へのおもてなし・感謝の気持ち)を軸に、分析・解説を赤で記していく。

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お見合い申込の通知が来た。通知をあけてみると、写真からも随分体の大きな人だとわかる男性が写っている。その顔は、めちゃくちゃ笑顔で体の大きさとは違い、かわいらしい印象にうつった。38歳、商社。

わかりやすいガッツリした肩書き好きだった私。ビンゴ!!と言わんばかりの男性だ。

体の大きさは気になるが、お見合いOKを返事した。

 

【お見合い】

新宿のホテルラウンジで待ち合わせ。白のブラウスに菜の花色のスカートで待ち合わせ場所に早めに向かった。すでに彼は待っていてくれ、目が合うと「あっ!」というリアクションと同時にニコっと笑ってくれた。

ハスキーで低めの声に、大きな体に、可愛い笑顔でラウンジの席へ案内してくれる。体が大きく存在感があるので、周囲の視線も集めやすいようだ。

「なんでも好きなものを頼んでください」とメニューを広げてくれる。

 

テーブル席が満席で座ったのは低めのカウンター席。彼は椅子をこちら側に向け、体を私の方に向け、前のめりで一生懸命話をしてくれる。もう、開始1分から自分の婚活プレゼンがスタートした。自分の生い立ち、私のことをとても気に入って申込をしたこと、実際に会ってとても綺麗だと思ったこと、結婚をしたいと思っていること。すごいパワーで話をしてくれる。話の割合は、彼:私=8:2くらいだ。

バカで懲りない私は、「あ、また早い段階で好かれたんだな」と調子に乗る。

お互い、本を読むという話では、私のバッグに入っていた男女の脳の違いについての本を取り出して一言二言話をする。

あっという間に彼のプレゼンの1時間が終了。彼はスマートに1時間ぴったりで「お見合いは1時間と仲人からしっかり言われていますから」と席を立つ。

そして、「絶対に次も会いたいのでよろしくお願いします!」と力強く告げる。私は、好かれた立場にあぐらをかき、ちゃんとろくに「はい!」とも返事もせずに、もったいぶったような曖昧な返事をしただろうか。

 

(スカートの色は、やはり女性ウケ基準で選んでいる。パステルカラーが万人受けする。彼から早い段階で好かれたんだ、と調子に乗るのはNG!「早い段階で好かれたこと」をラッキーと捉えながらも言動・態度のおもてなしは丁寧に行うこと。帰り際の返事はもったいぶらずに、「今日はお会いできてとっても嬉しかったです。沢山お話をしてくださってありがとうございました。私もまた次回を楽しみにしています!」と心から御礼を言い、彼が気に入ってくれた笑顔を存分に見せ、彼の記憶に残らせる。※婚活は「相手の記憶に良い状態で残ること」がとても重要で、これに1分1秒勝負をかけるものだと言っても過言ではない)

 

【お見合いその後】

彼からの次のデート申込が口頭であったため、気持ちは余裕でいた。自分はどうだろうか。プライドが変に高い女性は、ストレートに伝えてくれる男性に弱いと思う。私もそうだった。かなりオレオレな会話スピード、あまり健康とは言えないのではないかと心配になる大きな体が頭をよぎり、少し迷ったが、せっかく会いたいと言ってもらったのでもう一度会ってみよう、と「OK」を仲人に伝える。

 

(彼と結婚すると決まったわけじゃない。どんな男性とも楽しく会話し、好かれる女性に変貌をとげ、最後に自分が結婚したいと思える男性と会ったときに「余裕をもって」デートに望み、成婚していくのだ。どんな男性も自分の婚活戦闘力をあげる色んな材料をくれる。無駄なことはないのだ。悩んだり迷ったりする意味はない、「まず次も会う!相手から断られなければ」の精神だ。)

 

【1回目のデート(仮交際)@神保町】

 お見合い後、無事に連絡先を交換し、お互い本が好きなこともあり、気になっていた神保町を話題にすると、「美味しいカレー屋さんもあるのでぜひ」との快い返事が来る。

バカで懲りない(表現はしつこいけど、ほんとなんだから仕方ない。。。)私は、相手に好かれていることを良いことに、また気持ちのなかに「立場が上であること」のふざけた思いが生まれている。格好はお見合いのときよりもまた普段の女性受けする服に早くも戻している。

待ち合わせはお昼前の神保町駅。駅の地上出口で待っていると連絡があり、いざ階段を登ろうとしたところで急に、楽しいデートになるか不安になってくる。彼の大きすぎる体も非常に気になっている。カッコいい人が隣にいてくれるデートだったら気分があがるのにな、とでも思っているのだろう。

えいや、と気持ちを奮起し、階段を上がる。

変わらない笑顔の彼が待っていてくれる。

 

  (気持ちは「上」でも、態度・行動が傲慢になってはいけない。服装も万人受けする体の綺麗なシルエットがでるワンピースなどが良い。色はパステルや白が◎。私のマインドが最悪なのは、「楽しいデートになるか不安になってくる、彼の体の大きさも気になる、カッコいい人が隣にいてくれたらデートは気分があがるだろう・・・」なんていう精神でいるところだ。楽しいデートには、自分が率先して主体的にしていくべきだ。体の大きさも多様性だ、いろいろあって楽しい精神で臨むべきだ。そして外見のカッコよさよりも中身を見れる女性に変わっていくべきだ。)

 

神保町の古本屋巡りをしながら、色んな話をする。ふと彼が英語で話すことがあり、学生時代から英語を頑張っていた私はもう憧れそのもの。心は静かに踊っている。さりげなく、彼から「お見合いのときに読まれていた本、読みましたよ」と話がある。感想は理論的にいまいちだったようだ。笑 色んな会話からわかるのは自分の会話が多いこと。わかってほしい、知ってほしい、という気持ちが強く伝わる。一方、私も話をしたいタイプなので、もっとこちらにも話を聞いてほしいという思いがあるが、質問はされないので、自分から彼に負けじと色んなことを話そうとする。

 

彼のおすすめのカレー屋さんへ到着。とても並んでいる。1時間弱は待っただろうか。待つ間も色々な話をしてくれる。オレオレだけど、話はビジネスの話、アメリカでの生活の話など興味が尽きず、とても面白いと感じ始める。

カレーは本当に美味しくいただいた。美味しいお店を知っているんだな、と美味しいもの好きの私は嬉しかったし、全然自分は偉くもないのに、また上から評価をしていたと思う。

 

 (冷静に、彼のデートのペースや彼が褒められて嬉しいところはどこか、話の中から分析していくことが大切。この彼のタイプとしては、気に入った女性にまず自分のこと、お気に入りの場所を開示し、楽しみたいということがあるだろう。女性に質問をしないのはすでに女性の状況を把握していて(女性の経歴・学歴はプロフィールでわかっている)それに対して納得しているから。自分のことを話したい、という気持ちはまず1回目のデートではおさえて彼のペースに任せてデートを楽しむのが吉。)

 

午後いっぱい時間を取ってくれているようで、自分のおすすめの公園に連れていきたいと申し出てくれる。タクシーを捕まえて、千鳥ヶ淵近くの公園へ。

ふと、ふたりが見た40代くらいの夫婦の雰囲気がとても素敵で、かっこよくて「あの夫婦いいな~」と二人で語り合う。

公園を歩きながら、いつも公園のお気に入りの場所で本を読んでいることを教えてくれる。

ふたりでベンチに座りながら少しおしゃべりをした。彼に「なんのために結婚ってするんですかね~」などふざけた質問をしてしまう私。婚活しているのにアホみたいな質問だ。しかも相手にするなんて・・・。それに対しても、真剣に答えてくれる。「僕は家族を持って、命をつなげていきたいんだ」と。そして、なぜ私に興味をもってくれたのか、も聞いてみた。彼から、私がしっかりとした学歴を築きながら生きてきたことをすごい、という言葉があった。そして、彼とは別の大手商社の役員をしている父の話もあった。忙しい父に変わり、立派な母親が専業主婦として自分を育ててくれたことを感謝している様子だった。彼の話から、しっかりと家庭を任せられる人だと私のことを思った、それが興味をもった理由だと言うことがビシバシ伝わった。

 

 (ベンチに座ったときの相手への質問がもう最悪すぎる!!すべてNGの質問だ。相手からそうした質問がくればそういう類の会話を控えめに話すのがよい、この段階では。自分から、なぜ婚活しているのか?なぜ興味を持ってくれたのか?なんて聞くものではない。相手の話から静かに分析し、理解するものだ。)

 

 

【1回目のデート後】

スマートなデートがとても楽しく、自分の知らない場所にどんどん連れて行ってくれ、また気持ちを沢山伝えてくれ、素直に嬉しかった。待ち合わせ場所に着いてから、突然もやもやした気持ちは遠くに吹っ飛んだほど、楽しく感じたし、スマートな彼の話に引き込まれたデートだった。

メールでは素直に楽しかったことを伝え、相手からは「また会いたい」との連絡が来る。また、相手からキャリアメールではなく、タイムリーにやり取りがしやすいラインでのやり取りをしたいと言われるが、当時の私はラインになぜか抵抗があり、キャリアメールで引き続き連絡は取りたいことを返事。

仲人にも、「とても楽しかったこと」を伝え、仲人からは「とてもスマートでデートを演出してくださったんですね!」との返事がくる。

 

(スマートなデートを演出してくれたことに浮かれてはいけないし、スマートなデートが良いわけでは決してない。婚活市場において大切なのは、自分の婚活戦闘力で存分に相手を楽しませ好かれ、自分も楽しみながら、自分が求める結婚像を色んな男性に会いながら明確に築いていくこと。結婚は毎日の生活である。毎日の生活にスマートにデートを演出できる、という価値がどれだけ必要だろうか。そうしたことも考えなければならない。それよりも、お店の予約を取り間違えるなどの小さな失敗をしながらも謝りながら一生懸命別のお店を探そうとする男性の方が、結婚という生活をする中では良いパートナーと言えるかもしれない。

 

ラインでのやり取りを彼が希望していることに対しての私の対応はこれまた最悪である。婚活において、「私それ興味ないから」といったシャッタートーク、シャッター態度は本当にNGである。どうしても興味がもてなくても興味を持とうとする態度・気持ちがとても大切だ。

 

仲人もまたひどいものだ。スマートなデートに反応するくらいだから・・・)

 

 

【2回目のデート(仮交際)@吉祥寺】

私が吉祥寺に大学生時代からよく言っていたことを会話に出したことがきっかけだったか、次のデートは吉祥寺に決定。1週間後のこと。

夕方、駅について彼と会う。大きな体の彼と歩くと、他の人の視線を感じることも多々。少し気になるが彼の楽しい話を聞きながら、予約をしてくれたアメリカの知る人ぞ知るピザ屋さんに連れて行ってもらう。吉祥寺は何度となく訪れた場所だが知らないお店に連れて行ってもらいテンションが上がるし、お店の人と親しく話す彼の横で、勝手に彼女の気分を感じ始め、なんだか優越感を覚え始める。

お会計もスマートに彼がしてくれる。

その後、井の頭公園へお散歩デートへ。公園の半周を歩き、ベンチに座っていろいろ話す。彼の仕事のこと、そして私が気になって聞いたこれまでの婚活のこと。当時の私は、相手に婚活の状況などを聞き、活動期間の長さや状況から相手の特徴を把握しようとしていた。そんな私に対して、彼は素直に答えてくれ、以前に1度仮交際を3ヶ月した女性がいたことを話してくれた。本当に悩んだが真剣交際にはいかなかったことを教えてくれた。理由を尋ねると、彼の希望どおり専業主婦を希望する女性だったとのことだが、彼と結婚することで人生楽になれる(ハイスペックだし)と感じている節があり、家庭を任せられるか不安になったとのことだった。私は、彼の話から、聞けば何でも包み隠さず話してくれる誠実さ・真面目さを感じるとともに、人生の価値観・こだわりが強いことをひしひしと感じた。彼は話も楽しくて、毎回刺激があるけど、私がこれまで送ってきた生活・仕事を結婚後も続けられるか不安を覚えた。でも、楽しさ・刺激、なかなか出会えない彼といることに楽しさを存分に感じていたい、あまり考えないようにしたい、と感じていた節があるだろう。

 

随分長く話をして、夜も遅くなったのでお別れをした。

デート中、会社での昇進試験が1ヶ月後に控えていることを話した。彼は「試験は大事ですよね、僕も勉強が大変でした」と理解を示してくれた。

 

(彼の彼女でもないのに、彼女気分になり始めるのは本当にレベルが低い。下手(したて)になる必要は全くないが、おもてなしの気持ちはいつでも大切にもち、相手に見せること。お会計がスマートかどうかなんて特に関係ない。自分の幸せな結婚に必要な要素≠スマートなデートではないことを理解すること。

井の頭公園デートでのベンチでの私の質問も本当に本当にありえなくて、どこでもドアで行けるなら、自分の顔をひっぱたいてやりたい!婚活において、相手の婚活状況、過去の話をこの段階で聞くのは本当にNG!!!前述したが、相手からそうした話があれば、静かにうなずきながら聞く。相手から聞かれれば、さらっと当たり障りのない内容で答え、別の話に切り替えるのが良い。仮交際のこの段階では、自分の戦闘力レベルをあげて普通に、自然にデートを楽しめる技術で行かなければならない。)

 

 

【2回目のデート後】

また会いたい、と熱烈にメールをもらう。私はすっかり彼が自分を気に入ってくれていると安心し、高飛車な気持ちが強くなる。(本当にバカすぎる・・・)

彼は、メールよりもラインで日常のやり取りをしたいと再度提案、招待まで今度はしてくる。

私は再び、ラインのセキュリティーをあまり信用していないこと(いま思うと意味わからない・・・)からラインのインストールに気が乗らないことを伝える。

メールからか、私がもともと頻繁な連絡が嫌いだからか、多くのやり取りをせず、1週間後、再び吉祥寺で会う約束をする。

 

(彼の好意が変わっていないことは素直に嬉しいことであり、婚活では良いことである。喜びながらも自分のおもてなしの気持ちが下がったりするようなことがあってはなならない。

ラインの件は本当にひどい、もっと軽やかに受け入れてよいはずだ。ラインをしたい理由が「私ともっと気軽にやりとりをしたい」なのに断ってどうする!そして、婚活において、連絡手段や連絡頻度はとても重要だ。のんびり1週間に1度連絡なんて、相手がそれを好むのでよければそれでよいかもしれないが、会っていない間のコミュニケーションで仲を盛り上げていくことはとても重要だ。自分が会っていない間は他の人とお見合い・デートができるのだから、自分の良い記憶を忘れないでいてもらうため、会っていない間のコミュニケーションこそ重要だとも言えるだろう。)

 

【3回目のデート(仮交際)@再び吉祥寺】

再び吉祥寺でデート。彼といることが自然に感じられるようになってきて、彼の大きすぎる体型もあまり気にならなくなってきた。

それほど、ハイスペックで、仕事ができ、話がいつも面白い彼が自分の中で、「価値」として、抜きん出ていたのだと思う。

吉祥寺で屋外でアジアン料理を食べられるおしゃれなお店へ。彼の店員さんへの物言いに少し気になりなる場面があるが彼との話を楽しむ。

誕生日の話になり、なんと全く同じ誕生日だということが判明。

お互いに目を丸くして驚き、「もしかして運命なのか」という気持ちが頭をよぎる。

その後、私が行きたかった地下のおしゃれなカフェに行き、まったりと話をする。

この3回目のデートは、彼にとって私が結婚後、仕事をどうするのかを確認したい場だったようだ。これまでの自分の世界観・価値観の開示とは少し異なるものだった。

自分の会社でも、子どもが2人、3人と増えると離職する女性が多いと彼は話に出してきた。私は、自分の会社では子どもが生まれたあとも働く女性が多く、ほとんどが復帰していることを話した。彼は、自分の父親が忙しい商社マンで、母親が専業主婦で家庭を守ってくれたことを繰り返し話し、自分には共働きで子育てをする実感があまりもてない、と話した。私はそれに対して、「やる気があるのか、物理的時間的に難しいのか」と聞く。「やる気はあっても激務で実際問題難しい」と返答がある。

私は、ここで、自分の仕事を認めてほしいという思いから、バッグに入っていた自分の名刺を取り出して、彼にハイと渡しながら、自分の仕事を話始める。

彼に理解してほしい、という気持ちからだった。

変われることをお互いに要求し、どこまで相手が変われるものか、変わる意思があるのかを確認するようなデートだった。

でも、やはり彼の話は楽しくて、彼が自分を好んでいてくれることに驕りの気持ちがあった。

 

(この頃の私は、自分の幸せな結婚に必要なことがわかっていない。ハイスペックで仕事ができ、話がいつも面白いという「価値」が自分の求める幸せな結婚に必要な要素なのか。

デートの場所もできれば前回と違う場所の方が新鮮な気持ちでデートできるだろう。デートをする場所やデートをする時間などもいろいろと変えてみて、違った色んな一面を垣間見ることができるので、いろいろと頭を使っていくことが大切。

誕生日が一緒なのはとても奇遇だが、この段階で「運命」なんて考えちゃいけない。「運命」とか考えてしまうと、なんでも「運命」だからと思ってしまい、自分の幸せな結婚に必要ないことがあっても「運命」という傘のもとに目をつぶろうとしてしまうだろう。

このデートでは、いよいよ彼が私との結婚をリアルに考え、気になっている仕事のことをがっつり質問してきた回だ。正直、今でもこの回での彼への最も良い対応は何かを考えると難しい。ここまで自分をオープンにし、がっつり考えを聞かせてほしいと相手に質問されれば、「楽しいデートを心がけること」と並行して、「自分の考えを嘘なく伝えること」も相手に対して必要になってくるだろう。正直なところ、まだまだ結婚を真剣に考えるのは段階的に早いと思うが、相手がこの調子であるため、この3回目のデートでお互いの方向性がかなり違うことが露見された。これ以上会ってももう意味がなかっただろう。もし、婚活戦闘力レベルがあがった自分だったならば、ここで「お別れ」を選んだかもしれない。)

 

【3回目のデート後】

ここから、本格的に昇進試験の勉強をせねばとお尻に火がつき、仮交際中にもかかわらず、彼とのデート予定を立てなかった。彼は毎週会いたいと話したが、試験勉強に集中したいという気持ちを汲んでくれた。

私も自分が変われるところは変わらなければと、彼からの招待されたラインを開始する。おそるおそる。

次のデートは、試験後の夕方に会うことになった。

 

一方、私は仲人に相談。デートはとても楽しい、でも、結婚後の仕事について相手はとても不安に思っているようだ、と。

それに対して、「せっかく気があって会っているのだから、結婚後の先のまだわからないことの価値観で不安になるのはもったいない」という言葉があり、それを彼にさりげなくメッセージで伝えた。すると、彼の凝り固まったものが少し溶けたようで、「確かにそうだね」の言葉があった。

 

(結婚は生活だ。生まれも育った環境も異なる二人が一緒に生活をしていく。だから、「柔軟に変わること」はとても大切なことだ。妥協ではなく、変わることは楽しい。だから、相手が「変われる人」であるか、を色んなデートでみていくことは重要だと思う。彼も、私の仲人の言葉で考えを変えようとトライしてくれた。ただ、彼には生きる上でガッツリと制約があり、彼のような人と結婚する際に生き方がとても限定されてしまう。私にはどうすることもできなかった。でも、それは私が自分にとって幸せな結婚の要素には彼のような立場は必要ないし、自分の生き方が制約を受けるのはいやだ、ということをはっきり理解できたことは彼との出会いで得た大きな気付きである。)

 

【4回目のデート(仮交際)@東京・丸の内、有楽町】

 昇進試験の出来はともかく、終了後にデートがあることを楽しみにしていた。

彼の待つ東京駅の大丸前に向かう。久々に顔を見て嬉しかった。

行きつけの上階にある京都の料亭へ。彼が京都出身であることにちなんでだった。美味しい白味噌のお椀に感激しとても美味しいことを伝えると嬉しそうだった。

彼からは、仕事でグループ会社の社長への昇進打診があったことを聞く。デキる男性と一緒にいる自分がまた誇らしく感じる。お店の人とも顔なじみのようで挨拶をしている。お会計はいつものようにスマートに終わる。

 

食事を終えて、歩いて連れて行かれたのは、有楽町の帝国ホテル上階のバーラウンジ。「いつものあの人だ」というようなスタッフが奥の特別な部屋へ案内する。

私はこんなスマートなデートに夢見心地になっている。かっこいいな、と。

 

彼から、結婚後の仕事の話を再度振られる。百歩譲って子どもが大きくなってからだったら仕事をしてもいいが、小さい頃は家にいてほしいと伝えられる。これに対して、私は先日の仲人の言葉はどう感じた?と聞くがこの日は響かなかった。

立て続けに、「日本、海外への転勤のときはついてこれるか?」と質問される。私はもう半分ムキになっていて、「離れていても今の世の中大丈夫だと思う」と返答。ふざけながら「浮気しちゃうかもしれませんよ」と冗談っぽく言われる。

そして、やはり自分の仕事が激務であり、共働きで家庭を守ることが厳しいことを告げられ、「逆に俺より稼いでくれたら、俺が家庭に入ります」とまで言われる。

 

もう、絶対に交わらない価値観のぶつけ合いがあった。

 

しばらくして、「じゃ、ここはお会計よろしく」となぜか急に告げられ、彼は立ち上がった。私は1万円近く(1杯しか飲んでないのに)支払った記憶がある。(びっくりしてあまり覚えていない)

歩いて有楽町駅へ。お別れをした。

 

(スマートなデートをする人と結婚することは、支出も多いことがよくわかる。彼のバーでの対応は、自分の幸せな結婚の必要な要素には程遠かった。彼は好意を向けている間は誠実に見えたが、本当の誠実さはあまりなかったのではないだろうか。気に入っている女性を口説くために男性は一生懸命になるが、それが叶わなかったとき、気持ちがなくなったときも最低限の態度で対応できるかどうか。本当に誠実な人は、自分の好意のあるなしにかかわらず、彼のような態度をとらないであろう。)

 

 【4回目のデートその後】

 この夜、彼のなかで、すーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと思いが冷めたようだった。本当に分かりやすい人だ。

でも、私は思い上がっていた部分が大きいのか、それにあまり気づいていなかった。まだこのときは・・・

 

ラインでお礼をするが返信がなく、どうしたのかな、と思った。

 

【次の日仲人から「お断り」の連絡がくる】

次の日、仕事をしている最中に仲人から連絡がある。

彼から「お断り」の連絡があったと。

私は仕事の手をまた休め(最低)トイレに駆け込み、仲人に電話をする。

ワッと泣き出してしまう。

価値観があわない部分はあったけど、楽しかったし、お互いに譲り合って歩んでいけると思った、とひくひく話す。

電話ではラチがあかないので、仲人のもとへ仕事が終わって直行。

涙ながらに話を聞いてもらう。「当初気になっていた大きな体も、最近はもはや可愛いと思ってしまっていたんです(号泣)」などと意味のわからない話までする。

相手の仲人も同じ直営店に勤める別の仲人で仲人同士私達を見守ってくれていたようだ。突然シャッターを下ろした彼に仲人は怒ったらしい。

 

本来なら、「お断り」を告げられた時点で当事者同士の連絡は一切禁止となっているが、この日だけ最後なら、と仲人から許しをもらい、最後にラインを彼に送る。

「仲人から連絡がきた。本当に悲しい気持ちでいる。直接話がしたいので、丸の内で待っている。顔を見せてほしい」と。

すぐに既読になるが返信はなし。

私は、疲れた心身で、彼の会社近くでずっと待った。

 

なんと、終電まで!!!!!

そして、ついに姿を見せなかった彼を思いながら涙を流し、タクシーで帰宅した。(高かった・・・・)

 

(もう、ドコでもドア・タイムマシンで自分を30回往復ビンタしたい!!!去るものをこんなに追ってどうする!!自分の婚活戦闘力を日々鍛え、淡々と婚活を続けるのみだ!

 

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今回のケースは分析・解説が少し難しかった。

婚活は相手の心という日々移りゆくものを相手にする活動だ。

婚活では「これをすれば絶対OK」というものはない。色んな相手、色んなケースに柔軟に対応していく力が求められる。

彼のようにハイスペックでも、彼と性格が違えば婚活でのお見合い・デートの進め方は違うし、オレ様じゃなくてお坊ちゃまタイプもいる。(私はお坊ちゃまタイプに出会ったことは率としてはほとんどいない)

 

本当は、最初から、このようにガチンコの価値観の開示、結婚感の確認を行うお見合い・デートではなく、純粋に相手との出会い・会話を楽しめればよかったが、相手がガチガチにそれを望み、純粋に楽しむことは婚活戦闘レベルが高レベルでも難しい部分があった。

 

彼のような人と結婚したら、生き方が本当に制約を受けるし、価値観が大きく変わることはない人で自分の育った家族像が全てと思っている人なので、自分の家族と仲良くすることもあまり想像できなかった。

 

いま、彼はどうしているだろうか。